ARTICLE / 読書・ホビー
おすすめ小説・本2026|けんごさんのおすすめ50冊&読んでおきたい名作
公開日:2022.04.07 更新日:2026.09.25

もくじ
読むのに覚悟がいる超難解小説3選
『黒死館殺人事件』/小栗虫太郎

黒死館と呼ばれる屋敷で、住人たちが次々に不可解な事件へ巻き込まれます。
事件へ挑む法水麟太郎は、神学、呪術、占星術、数学、化学、文学など、あらゆる知識を持ち出して推理を展開します。
普通のミステリーのように「犯人は誰か」だけを追おうとすると圧倒されるほど、膨大な知識と言葉が押し寄せる作品です。その極端さも含めて日本探偵小説史の異色作を体験したい人向けです。
『夏と冬の奏鳴曲』/麻耶雄嵩
夏と冬の奏鳴曲 新装改訂版 (講談社文庫)
舞台は、不思議な過去を抱える孤島・和音島。
そこで「雪が降り積もった夏の朝」に首なし死体が発見されます。
20年前に死んだはずの美少女の影、季節そのものがおかしくなったかのような光景、そして不可解な殺人。
説明されればすべてすっきりするミステリーとは違い、読者を最後まで不安定な場所へ置く作品です。難解な新本格へ挑戦したい人に。
『ドグラ・マグラ』/夢野久作

記憶を失った青年が、精神病院の一室で目を覚ますところから始まります。
彼は自分の記憶を取り戻すことで、ある事件の真相が分かると言われますが、研究資料や論文、語りが幾重にも重なり、何が現実なのかさえ揺らいでいきます。
物語を素直に追うというより、作品そのものに迷い込むような読書体験をする一冊。気軽な娯楽小説とは正反対の本へ挑戦したい日に。
後味が悪いのに忘れられない小説4選
『ボトルネック』/米澤穂信
この作品は今回の最新50冊にも選ばれています。
『暗黒女子』/秋吉理香子
暗黒女子 (双葉文庫)
女子高で、学校を代表するような美しい生徒が死亡します。
彼女が主宰していた文学サークルでは、残されたメンバーが一人ずつ「事件について書いた物語」を朗読することになります。
同じ人物、同じ事件を語っているはずなのに、証言する人によって見えていた世界はまったく違う。
語りが重なるほど誰を信じていいのか分からなくなる、女性同士の関係と悪意を使ったミステリーです。
『鬼畜の家』/深木章子
鬼畜の家 榊原シリーズ (講談社文庫)
一人の少女が語るのは、「家族を殺したのは母だった」という衝撃的な話です。
保険金、資産、家族への支配。次々と明らかになる家の内側の出来事を追うほど、「本当に語られていることは事実なのか」という疑問も生まれます。
家族という最も近い関係の中にある恐怖を扱ったミステリー。タイトル通りかなり重いため、救いのある話を読みたい日には向きません。
『夏と花火と私の死体』/乙一
夏と花火と私の死体 (集英社文庫)
9歳の少女が殺されるところから始まります。
さらに異様なのは、物語を語っているのが、その「死んだ少女自身」であること。
子どもたちは大人に発見されないよう、少女の死体を隠そうとします。死体の視点から、自分を運ぶ子どもたちを見るという斬新な語り口が作品の最大の特徴です。
乙一のデビュー作で、短い中に夏休みの明るさと死体を隠す恐怖が同居しています。
まとめ|次に読みたい一冊は見つかりましたか?
いかがでしたか?
一口に「おすすめの本」といっても、読みたいものはその日の気分によって変わります。
短時間で読みたいなら短編集や一冊完結の作品。頭を使いたいなら本格ミステリー。物語の世界へ長く入りたいならSFや長編。静かに感情へ向き合いたいなら恋愛や人間ドラマ。
これまで読んだことのないジャンルから一冊選んでみるのも、本を探す楽しさの一つです。
また、数年前から読み継がれている名作と、新しく話題になった作品を同じページで比べてみると、自分の好みも見つけやすくなります。
気になる本があれば、まずあらすじを確認して、自分が「もう少し知りたい」と思った一冊から読んでみてください。