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おすすめ小説・本2026|けんごさんのおすすめ50冊&読んでおきたい名作
公開日:2022.04.07 更新日:2026.09.25

もくじ
けんごさんおすすめ小説50冊|26〜38
26.名探偵のままでいて/小西マサテル
名探偵のままでいて (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
著者:小西マサテル
出版社:宝島社
ジャンル:ミステリー
小学校教師だった祖父は、現在71歳。レビー小体型認知症を患っています。
孫娘の楓が日常で遭遇した謎を話すと、祖父は安楽椅子探偵のように推理を組み立て、真相へ近づいていきます。
認知症という現実を抱えながらも、祖父の中に残る知性と、祖父を大切に思う孫娘の関係が物語の土台。日常の謎と家族小説を同時に楽しめるミステリーです。
27.わたしの美しい庭/凪良ゆう
わたしの美しい庭
著者:凪良ゆう
出版社:ポプラ社
主な版:ポプラ文庫
ジャンル:人間ドラマ・連作小説
マンションの屋上には、小さな神社と美しい庭があります。
そこへやってくるのは、人間関係や恋愛、家族など、簡単には片づけられない生きづらさを抱えた人たち。
小学生の百音と統理を中心に、それぞれの人生が少しずつつながっていきます。「縁を結ぶ」のではなく、ときには悪い縁を切ることも必要だという視点が優しい作品です。
28.その可能性はすでに考えた/井上真偽
その可能性はすでに考えた (講談社ノベルス イT- 2)
著者:井上真偽
出版社:講談社
主な版:講談社文庫
ジャンル:本格ミステリー
かつてカルト宗教の村で起きた集団事件。その唯一の生存者は、首を切断された少年が自分を助けたという、常識では説明できない記憶を持っています。
探偵・上苙丞が目指すのは「奇跡を否定すること」ではありません。
考えられる人為的なトリックを一つずつ論理的に潰し、すべて不可能だと証明できれば、最後に奇跡だけが残る――という逆転した推理が特徴です。
29.ボトルネック/米澤穂信

著者:米澤穂信
出版社:新潮社
主な版:新潮文庫
ジャンル:青春・ミステリー
亡くなった恋人を思い、東尋坊を訪れた少年・リョウ。
崖から転落したはずの彼が目を覚ますと、そこはよく知る金沢でした。しかし自宅には、自分には存在しなかったはずの「姉」が暮らしています。
自分が生まれなかった世界と、自分がいた世界。その違いを比べるうち、主人公は見たくなかった可能性へ向き合うことになります。
青春小説なのに読後がかなり苦い、米澤穂信らしい一冊です。
30.スピノザの診察室/夏川草介
スピノザの診察室
著者:夏川草介
出版社:水鈴社
ジャンル:医療・人間ドラマ
京都の地域病院で内科医として働く雄町哲郎。
かつて大学病院で将来を期待されていた医師でしたが、姉を亡くしたことをきっかけに、甥と暮らすため現在の職場へ移っています。
患者を劇的に救うヒーロー医師ではなく、治らない病気や人生の終わりとどう向き合うのかを丁寧に描く作品です。「治療すること」と「人を支えること」の違いを考えさせます。
31.つきのふね/森絵都

著者:森絵都
出版社:講談社
ジャンル:青春・人間ドラマ
中学生のさくらは、親友だった梨利との関係が壊れ、周囲の人々もそれぞれ問題を抱えています。
大人になる途中で、自分と他人をどう信じればいいのか。世界から少しずつずれていく感覚を持つ少年少女を描いた作品です。
派手な事件より、十代の不安定な友情や孤独を丁寧に読みたい人に向いています。
32.試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。/尾形真理子
試着室で思い出したら、本気の恋だと思う
著者:尾形真理子
出版社:幻冬舎
主な版:幻冬舎文庫
ジャンル:恋愛・連作短編
年下への片思い、不倫、元恋人への未練など、それぞれ恋愛の悩みを抱える女性たち。
彼女たちが訪れるのは、路地裏にあるセレクトショップです。
店主と一緒に服を選び、試着室で新しい自分を見るうちに、強がりや諦めの奥に隠していた本当の気持ちへ気づいていきます。
服と恋愛を組み合わせた5つの物語。大人の恋愛短編を読みたい人に。
33.ABC殺人事件/アガサ・クリスティー
ABC殺人事件 (ハヤカワ・ミステリ文庫 1-83)
著者:アガサ・クリスティー
出版社:早川書房
ジャンル:海外ミステリー
名探偵ポアロのもとへ、犯行を予告する奇妙な手紙が届きます。
事件はAから始まる町でAの人物、次はBの町でBの人物というように、アルファベット順に続いていき、現場にはABC鉄道案内が残されます。
一見すると無差別連続殺人。しかし「なぜアルファベット順なのか」を考え始めると、事件の別の顔が見えてきます。古典ミステリーの入口としても読みやすい一冊です。
34.蛇にピアス/金原ひとみ

著者:金原ひとみ
出版社:集英社
主な版:集英社文庫
ジャンル:純文学
ルイは、舌を二つに割ったスプリットタンを持つ青年・アマに出会います。
その身体に惹かれたルイ自身も舌へピアスを入れ、刺青師シバと知り合い、身体改造へ深く入り込んでいきます。
痛み、快楽、暴力、愛情がかなり生々しく描かれるため軽い読書ではありません。若者の空虚さと「生きている実感」を身体を通して描いた芥川賞受賞作です。
35.また、同じ夢を見ていた/住野よる
また、同じ夢を見ていた
著者:住野よる
出版社:双葉社
ジャンル:青春・人間ドラマ
学校に友達がほとんどいない小学生の女の子が、年齢も境遇も違う三人の女性と出会います。
傷ついた高校生、周囲から偏見を向けられる若い女性、一人で静かに暮らす老女。
彼女たちとの時間を通して主人公が考えるのは、「幸せとは何か」ということです。
人生をやり直したい気持ちや、人との関係に悩んだ経験がある人ほど、後半で物語の構造が効いてきます。
36.モモ/ミヒャエル・エンデ

著者:ミヒャエル・エンデ
訳:大島かおり
出版社:岩波書店
ジャンル:児童文学・ファンタジー
廃墟の円形劇場に住みついた少女モモには、人の話をじっと聞く不思議な力があります。
ところが町へ「灰色の男たち」が現れ、人々へ時間を節約するよう勧め始めます。
効率を求めるほど、人々の生活から会話や遊び、ゆとりが消えていく。子どものための物語でありながら、「時間を節約することは、本当に人生を豊かにするのか」という問いは大人ほど刺さります。
37.新世界より/貴志祐介
新世界より (講談社ノベルス キJ-) (講談社ノベルス キJ- 1)
著者:貴志祐介
出版社:講談社
主な版:講談社文庫・上中下
ジャンル:SF・ディストピア
舞台は今から約1000年後。
人類は「呪力」と呼ばれる超能力を持ち、自然に囲まれた共同体で暮らしています。
一見すると平和な社会ですが、子どもたちが成長し、過去の記録へ触れるにつれて、この世界が平穏を保つために何を隠してきたのかが見え始めます。
世界設定の秘密が徐々に開く長編SF。重い作品でも世界観へ没頭したい人に向いています。
38.噛みあわない会話と、ある過去について/辻村深月
噛みあわない会話と、ある過去について (講談社文庫 つ 28-21)
著者:辻村深月
出版社:講談社
ジャンル:短編集・人間ドラマ
自分にとっては「いい思い出」だった出来事が、相手にとっても同じとは限りません。
本書では、過去を懐かしく振り返る側と、その出来事によって傷つけられていた側との記憶のずれが描かれます。
悪意がないからこそ気づけない言葉や態度があり、それが何年も相手に残っていることもある。
人間関係の「自分から見えていた景色」と「相手から見えていた景色」の差を鋭く描く短編集です。