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夏休みの読書感想文に迷う中学生へ|感想を書きやすい名作と小説5選

公開日:2026.11.07 / 更新日:2026.11.07カテゴリー:読書・ホビー目的別:学びたい

夏休みの読書感想文に迷う中学生へ|感想を書きやすい名作と小説5選

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夏休みが始まって、宿題の一覧を見返すと、やっぱり残っている読書感想文。図書館や書店に行ってみても、本がたくさんありすぎて、どれを選べばいいのか分からない。分厚い本を選ぶと読み終わる前に夏休みが終わりそうだし、薄い本を選んでも、何を書けばいいのか思いつかない。毎年この時期になると、同じところで手が止まってしまう人も多いはずです。

この記事では、夏休みに入ってすぐ、宿題に取りかかる前に本を選びたい中学生に向けて、読みやすくて考えたことを書きやすい本を5冊選びました。教科書にも出てくる名作短編から、自分と同じ中学生が主人公の小説、考えることそのものをテーマにした本まで。読みながら「自分だったらどうするか」を考えやすい本を集めています。

TikTokで本を紹介している@kengo_bookさんの『少年の日の思い出』の紹介動画。中学校の国語の教科書でもおなじみの、ヘッセの短編です。

この記事の結論

  • 迷ったら、短くて考えるテーマが見つけやすい『少年の日の思い出』
  • 友情や約束について書きたいなら『走れメロス』
  • 自分の考えをじっくり深めたいなら『14歳からの哲学』
  • 同じ中学生の主人公に自分を重ねて書きたいなら『カラフル』か『いつか、あの博物館で。』

読書感想文が書きやすい本の選び方

「自分だったらどうするか」を考えられる本を選ぶ

感想文が書きやすいのは、登場人物の選択や気持ちに「自分ならどうするだろう」と考えられる本です。主人公が悩んだり、後悔したり、何かを決めたりする場面がある物語なら、その場面を中心に自分の考えを書けます。

短い作品なら、何度も読み返せる

短編は1日で読み終えられるので、2回、3回と読み返す時間があります。1回目は物語を楽しみ、2回目は気になった場面に付せんを貼りながら読む。読み返すたびに新しい発見があり、その発見がそのまま感想文の材料になります。

主人公が同じ年ごろの本は、自分の体験と結びつけやすい

中学生が主人公の小説は、学校や家族、友だちとの関係など、自分の生活に近い場面がたくさん出てきます。物語の出来事と自分の体験を比べながら書くと、ほかの人とはちがう、自分だけの感想文になります。

読書感想文が書きやすい本5選

01|少年の日の思い出:ヘッセ青春小説集|教科書でおなじみの短編を、ほかの作品と一緒に

ドイツの作家ヘルマン・ヘッセの青春小説を集めた文庫です。中学校の国語の教科書でもおなじみの表題作「少年の日の思い出」を収録しています。

表題作は、ある夜、客が「私」の集めた蝶の標本を見て、自分も少年のころに蝶集めに夢中になっていたことを明かし、そのころのある出来事を打ち明けるという物語です。短い作品ですが、少年時代の気持ちや、取り返しのつかないことをしてしまったときの思いが、くっきりと描かれています。

授業で読んだことがある人も、文庫でもう一度じっくり読むと、授業のときには気づかなかった場面が目に留まるはずです。この本には表題作のほかに、「ラテン語学校生」などの青春小説も収められているので、表題作と読み比べて感じたことを書くこともできます。短いので何度も読み返せて、感想文のテーマを探しやすい一冊です。

  • 著者:ヘルマン・ヘッセ
  • 表題作ほか青春小説を収録した文庫
  • 表題作は中学校の国語の教科書でもおなじみ

02|走れメロス(新潮文庫)|友情と約束を考える太宰治の名作短編

太宰治の短編集です。表題作「走れメロス」をはじめ、「富嶽百景」「女生徒」「駈込み訴え」など9つの物語を収めています。

「走れメロス」は、友を人質に残したメロスが、約束の時刻までに戻るために走る物語です。信じること、約束を守ること、疑ってしまう心。友情について考えるきっかけがいくつもあり、自分にも友だちとの約束を守れたこと、守れなかったことはあったかと振り返りながら書けます。

新潮文庫版には、友情や青春、愛を描いたさまざまな物語が入っています。「走れメロス」で感想文を書きつつ、「富嶽百景」や「女生徒」など同じ作者のほかの作品も読んでみると、太宰治という作家の印象が変わるかもしれません。表題作は短いので、時間のない人にも選びやすい作品です。

  • 著者:太宰治
  • 表題作を含む9編を収録した短編集
  • 新潮文庫

03|14歳からの哲学 考えるための教科書|「自分とは何か」を自分の頭で考える

文筆家の池田晶子さんが、14歳の読者に向けて書いた哲学の本です。言葉、自分とは何か、死、家族、友情と愛情、善悪、自由など、30のテーマを取り上げています。

小説ではなく、「考える」ことそのものを教えてくれる本です。自分とは何か、友情と愛情はどうちがうのか、本物と偽物を分けるものは何か。ふだん当たり前だと思っていることを、あらためて問い直すように語りかけてきます。

感想文では、30のテーマの中から特に心に残ったものを1つ選び、本に書かれていたことと、それを読んで自分が考えたことを書くと、内容のある文章になります。物語のあらすじを書くのではなく、自分の考えを書く感想文になるので、ほかの人と内容がかぶりにくいのもポイントです。学校の授業で教科書として使われることもある一冊です。

  • 著者:池田晶子
  • 30のテーマで「考える」ことを語る
  • トランスビュー

04|カラフル(文春文庫)|中学3年生の体で人生に再挑戦する「ぼく」の物語

森絵都さんの青春小説です。生前の罪によって輪廻の循環から外された「ぼく」の魂が、再挑戦のチャンスを与えられるところから物語が始まります。

再挑戦の条件は、自殺を図った中学3年生の少年、真の体に一時的に入り、自分の罪と向き合うこと。「ぼく」は真として家族や同級生と暮らすうちに、まわりとの関係が少しずつ変わり、色のなかった世界が鮮やかに見え始めます。

重いテーマをユーモアで包んだ物語で、読みやすさと考える深さの両方があります。主人公と同じ中学生として、家族や友だちのことをどう見ているか、自分の毎日がどんな色に見えているか。自分の生活に置きかえて考えやすく、感想文に書きたいことが自然と見つかる一冊です。

  • 著者:森絵都
  • 中学3年生の体で人生をやり直す青春小説
  • 文春文庫

05|いつか、あの博物館で。アンドロイドと不気味の谷|ロボットと人間のちがいを中学生が考える

朝比奈あすかさんの小説で、ロボット博物館への校外学習で同じ班になった中学1年生の4人を中心に描く物語です。@kengo_bookさんもTikTokで、特に中高生にすすめたい小説として紹介していました。

博物館に展示されていたのは、「美しすぎる」アンドロイドの気象予報士。その体験をきっかけに、4人はロボットと人間のちがいについて考え始めます。性格も家庭環境もちがう4人の中学1年生から3年生までの3年間が、それぞれの視点から描かれています。

タイトルの「不気味の谷」は、ロボットが人間に近づくほど親しみを感じるのに、ある程度を超えると強い違和感を覚えるという考え方です。AIやロボットが身近になった今、人間らしさとは何かという問いは、中学生にとっても自分ごととして考えやすいテーマ。同じ学年の登場人物に共感しながら、自分の考えをまとめられます。

  • 著者:朝比奈あすか
  • 中学1年生4人の3年間を描く群像劇
  • 東京書籍

読書感想文向けの5冊を比較

本 読みやすさ 感想文で書きやすいテーマ
少年の日の思い出 短編で読み返しやすい 後悔、取り返しのつかないこと
走れメロス 表題作は短い 友情、約束、信じること
14歳からの哲学 テーマごとに読める 自分とは何か、善悪、自由
カラフル 長編だが読みやすい 家族、友だち、自分の見え方
いつか、あの博物館で。 同学年の主人公で入りやすい 人間らしさ、ロボットとAI

よくある質問

教科書に載っている作品で感想文を書いてもいいですか?

学校のルールで決まっていなければ、教科書の作品を選ぶのも一つの方法です。『少年の日の思い出』のように授業で読んだ作品も、文庫で一緒に収められたほかの作品と読み比べたり、授業のあとにもう一度読んで気づいたことを書いたりすると、自分らしい感想文になります。

読むのが遅くても、夏休み中に読み終えられますか?

『少年の日の思い出』や『走れメロス』の表題作は短編なので、1日で読み終えられます。『14歳からの哲学』はテーマごとに分かれているので、気になるテーマから少しずつ読めます。長編の『カラフル』や『いつか、あの博物館で。』は、毎日少しずつ読み進めるのがおすすめです。

感想文はどんな順番で書けばいいですか?

まず、本を選んだ理由を書き、次に心に残った場面とその理由、最後にその場面から考えたことや自分の体験と比べたことを書くと、まとまりのある文章になります。読みながら気になったページに付せんを貼っておくと、書くときに場面を探しやすくなります。

まとめ

読書感想文の本に迷ったら、短くてテーマを見つけやすい『少年の日の思い出』から。友情について書くなら『走れメロス』、自分の考えを深めるなら『14歳からの哲学』、同じ中学生の主人公に自分を重ねるなら『カラフル』と『いつか、あの博物館で。』。夏休みの最初に1冊決めて、早めに読み始めましょう。

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